雨天の少年野球
雨天の少年野球
--今回の記事は過去の記事を編集・再掲しています。--
少年野球について、たまに誤解されることがあるのですが、
雨天であれば練習や試合は中止になるものと考える人がいます。
しかし、これは大間違いです。
よほど雨が強く、
グラウンド側が使用を拒否したり、
プレーの続行が難しいと主審が判断しなければ、
基本的に少年野球の試合は行なわれるのです。
そして、雨天時に試合があるということは、
雨天の際を想定して練習をする必要があります。
そのため、少々の雨では少年野球の練習も休みません。
プロ野球でも雨の中試合が行なわれていますが、
少年野球では大会などでは日程がよりシビアなため、
少々の雨が強くても構わず行なわれることもしばしばです。
こういった状況があるのですが、
正直に言って、親の立場からはいい迷惑でしょう。
子供たちは風邪を引くリスクを背負いますし、
当番に当たれば雨でも行かねばなりません。
試合なら、車を出さなければなりませんが、
運転も気を使いますし、また車の汚れるのも気になります。
お母さんたちは、ユニフォームの泥やシミも心配でしょう。
野球道具の傷みも早くなりますし、
雨天時に練習をするのはやめてほしい、
そういう声を耳にすることもありますし、
雨天時には子供を欠席させる家庭もあります。
こういったことは十分理解した上で言いますが、
雨天での練習は絶対的に必要です。断言できます。
もちろん、雨天なら室内練習が中心になりますが、
できる限りはグラウンドに出て練習をするべきです。
雨の日は、何よりボールが滑ります。
これは守備の際には非常に大切なことであり、
またピッチャーにとっては死活問題です。
雨で濡れたボールを普段通りに投げるのは、
余程慣れていないと無理でしょう。
また、守備は非常に難しくなります。
まず、ボールが見えにくくなります。
特に外野フライは雨が強いととても見えにくいです。
これはある程度慣れておかないと失敗します。
次に、ボールのバウンドが変わります。
簡単に言えば跳ねなくなるので、
それに合わせて捕球を考える必要があります。
最悪の場合、水溜りでボールが止まります。
跳ねたり転がっているボール以上に、
静止しているボールというのはグラブで捕りにくいため、
試合本番ではなく練習で経験しておきたいところです。
その上、芝が敷いてあるグラウンドであれば、
芝の上でボールが滑ることもあります。
雨天時にはイレギュラーバウンドが多くなるため、
プロレベルでもミスが増えるもので、
少年野球ならなおさらです。
バッターも大変です。
水を吸った軟球は重くなり、反発力も下がるので、
普段以上にミートと押し込む力が必要になります。
また、バッターボックスがぬかるみ、
しっかりと踏み込めなくなる場合もあって、
ミートしても力が伝わらなくなることもあります。
バッティングフォームも崩れやすいです。
そして、打った後も走塁が難しくなります。
スパイクは泥を掴んでどんどん重くなるため、
非常に走りにくく、そしてベースを回る際にも、
より技術が必要になります。
グラウンド状態が悪い中でも練習をしていないと、
雨天時はなかなか対応が難しいものです。
強いチームはちゃんとやっているもので、
中堅チームくらいだと晴天時と雨天時の成績に
大きな違いが出たりすることもあるでしょう。
ですから、雨天の際には室内で筋力トレーニングや、
シャドーピッチング、素振りといったものだけでなく、
グラウンドに出て練習するべきなのです。
準備や後始末に非常に気を遣う雨天の少年野球ですが、
雨天だからこそ、コンディショニングの必要性を、
しっかり教える機会にもなります。
帰宅後はしっかりお風呂に入り、体を冷やさない。
そして、使った道具はちゃんと手入れをする。
そういった習慣をぜひ身に着けさせましょう。
また、雨天の中でも野球をさせてくれる、
そしてバックアップしてくれる家族に、
感謝の言葉があってもいいと思います。
バックアップしてくれる関係者の気分を整える、
これも立派なコンディショニングじゃないでしょうか。
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