少年野球と練習後のおやつ
少年野球と練習後のおやつ
冒頭からお願いをすることになりますが、
「少年野球選手に練習後のおやつを持たせてください」
今日はこのことについてお話します。
少年野球選手というのは、とにかく腹が減ります。
子供というのは成長しなくてはなりません。
体が小さいとしても、成長する必要があることから、
多くのエネルギーと栄養素を必要とします。
しかし、人間ですから、絶えず自分の体について、
不調を直し、活動できるエネルギーを必要とします。
普段の活動で必要なエネルギーが不足していると、
体を成長させるための栄養からエネルギーを作り、
そのために体の成長が阻害されます。
特に運動をするとエネルギー消費が激しくなるため、
しっかり補給しないと体が育ちにくくなるのです。
小学校の高学年から中学生くらいから、
子供たちは成長期に入りますが、この頃になると、
急速に体の成長が始まっていき、
それに伴って必要なエネルギー量は増えます。
また、運動によって体が日々刺激されていくと、
それによってより成長が促されますから、
体の求める栄養はより多くなります。
中学校や高校の成長期の子が野球などをすると、
日々の必要カロリーは3000~4000kcalとなるそうです。
もちろん体格にもよりますが、普通の成長期の子で、
2500kcal程度と言われていますので、
その1.5倍程度にも必要なエネルギーが跳ね上がります。
この量になると必要カロリーで言えば、
母親世代の2倍程度、父親世代でも1.5倍以上となります。
そのカロリーが不足すると、脂肪も減りますが、
骨や筋肉の成長に必要なタンパク質(アミノ酸)も
エネルギーとして使われてしまい、大きくならないのです。
なんとなく心配して「食べすぎ!」と叱りたくなりますが、
このくらいには食事が必要だということを、
ちゃんと理解してあげないと体が充分育ちません。
疲労回復や体の成長を考えると、
運動後すぐに消化のいい糖質やアミノ酸を補給できると、
それだけでも幾分マシになりますし、
食事の際にドカ食いをして胃腸を痛めるのを防げます。
胃腸が傷むと消化不良になり、食べても太らず、
食べても伸びないという状態になってしまうので、
ちょっと小分けにして食べさせるくらいが良いのです。
実際、アスリートたちの世界では、練習後や試合後に、
ちょっとした栄養補給をするのは常識です。
ハンマー投げで有名な選手だった室伏広治さんも、
「最後の1メートル、最後の1秒は食事で決まる」
と言っていました。
家庭でしてあげられる、身近で最大のサポートとして
ちょっとしたおやつをぜひ持たせてあげてください。