少年野球グラウンドと熱中症
少年野球グラウンドと熱中症
最近は熱中症による話題が後を絶ちませんが、
気温の上昇だけでなく、環境的な要因も大きくなっています。
特に、建物や工場などからの排熱や、
地面の状態や植物が少なくなったことによって、
地面に熱がこもるヒートアイランド現象の影響は
大きいとされています。
少年野球でも練習中には熱中症になる可能性があり、
十分な警戒が必要だと言えるでしょう。
少年野球では土のグラウンドを利用することが多いですが、
グラウンド上には日陰がないため、
しっかりと帽子をかぶることは基本です。
そして、体内に熱がこもるのを防止するためにも、
機能性の高いインナーウェアをつけましょう。
何もつけないのが良いと考える人もいますが、
今のウェアは高機能で、直射日光を防ぎつつ、
排熱や汗を逃がす機能なども非常に高くなっています。
そして、水分補給やミネラルの補給は適宜行うこと。
また、体調不良には指導者たちはもちろん、
練習に参加する選手たちにも十分に意識を促すことです。
グラウンド上は気温や天気によっては、
表面温度が50度ほどになることもあるので注意しましょう。
試合の際などには注意が必要なのですが、
球場によっては外野が人工芝になっていることもあります。
人工芝は種類にもよりますが、輻射熱や照り返しから、
表面温度が土や天然芝よりずっと高くなることがあり、
そのためにケガや熱中症も起こりやすくなります。
特に人工芝が敷かれる可能性の高い外野の選手は、
体調などに十分に注意しておく必要があります。
なお、2013年の日本スポーツ振興センターの調べでは、
スポーツ中の熱中症の発生件数で、
野球は屋外競技でトップとなっています。
サッカーと比較しても3割ほど多いですが、
サッカーは試合中でも適宜給水したり水をかけますが、
野球はそうしたことが無く、ユニフォームも厚着で、
熱がこもりやすいため注意しておくべきです。
日中の地面近くの熱は、気温と比較して、
土で+3度、人工芝で+10度ほどになります。
アスファルトでは15度近く高くなることもあります。
そのため、どんな環境で練習を行うかについては、
十分に考えておく必要があるでしょう。
熱中症が怖くて野球はできませんが、
恐れないと知らないは別物です。
わかってこそ対策も対処もでき、怖くないですから、
指導者も選手もわかって備えておきましょう。