山なりのボールが打てない学童野球

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山なりのボールが打てない学童野球

 

--今回の記事は過去の記事を編集・再掲しています。--

 

 

空振り

 

学童野球を見ていると、ピッチャーが投げたボールが山なりで、
見ている方の中にはピッチャーに「しっかり投げろ」とか、
バッターに「何であれが打てないんだ?」と思う人も
いるのかもしれません。

学童野球においては日常的に見える光景なのですが、
もっと上の年代の野球ばかりを見ていると、
こうしたことは不思議なのかもしれませんね。

小学生の場合、マウンドからベースまでは16メートルですが、
この距離をビシッとしたストレートで、
かつコントロールよく投げることができるというのは、
低学年ではほぼ不可能です。

肩の良い子でも、3年生~4年生でできたら良いほうです。

実際、それを一試合分投げるというのであれば、
5年生6年生でもそれほどできる子は少ないでしょう。

ですから、距離をある程度出すためには、
多少山なりになってしまうのは仕方ないと言えます。

しかも、学童野球においては変化球は禁止ですから、
緩急をつけようとすると、遅いボールはどうしても、
山なりの軌道を描くようになってしまいます。

投げたボールが山なりになる理由は、
ひとつは肩の問題なのですが、
もうひとつは、リリースが早くて、指がボールにかからない、
そういう投げ方をしていることが多いからです。

ストレートの伸びや、軌道を保つためには、
しっかり指がボールにかかって、投げた球が
逆回転をしている必要があるのですが、
その回転がしっかりかかっていないと思われます。

ピッチャー心理としては、狙って投げたものでないと、
ホームに届かないワンバウンドの球は恥ずかしいもので、
無意識にそれを避けるための投球をします。

すると、ボールをキャッチャーミットめがけて
最短距離で投げ込むよりも、
少し斜め上に放物線を描くように投げた方が、
軽い力で届くので投げやすいのです。

ある程度の学年、レベルまではこれで構わないと思います。
この頃は球威よりもコントロールをつけたほうが、
みんなでやる野球としても楽しいはずです。

レベルを上げていく過程の中で、
ここからストレートを投げる練習をすると良いでしょう。

 

ピッチャー

 

さて、山なりのボールは打ちやすそうなものですが、
実はこれがバッターからすると曲者です。

通常、野球のバッティングというのは、
ある程度まっすぐに飛んでくるボールを想定して
練習していますから、放物線上に近づくボールは、
打ちにくいものなのです。

慣れない角度から飛んでくるボールに対して、
バッティングフォームが乱れる子も多いです。

フォームが乱れることもありますし、
そもそもの球威が無い球は、打ち返すのに力が必要で、
これは学童期にはなかなか難しい部分なのです。

ですから、苦手としている子は本当に苦手で、
ビシッと来てくれた方が打ちやすい子はけっこう多いです。

 

バッティング

 

もしも、こういった山なりボールを上手に打ちたい、
そのように考えるのであれば、
スイングスピードを高めることが大切です。

山なりのボールは、高さで言えばアウトの位置から、
ストライクゾーンに落ちてきます。

自分のヒッティングゾーンに入ってくるまで、
しっかりボールを見て、的確に振りぬくことが、
しっかりミートするためには大切です。

焦って叩こうとしてしまうとフォームが乱れ、
またボール球にも手を出してしまいます。

普段はダウンスイング、レベルスイングをしている子が、
こうした球に対してアッパースイングをするのは、
バッティングフォームを崩す元になります。

しっかり引きつけて、打つ。

学年的にはまだ難しいかもしれませんが、
これを徹底的に意識することが、
山なりボールの攻略法です。

一度これができるようになれば、山なりのボールは、
打ち分けもしやすいボールになります。

スイングスピードが上がった分だけ、
ボールを見る余裕ができますし、
力の無いボールが来ても強く打ち返せますから、
スイングスピードを上げるための練習をしましょう。

基本はやはり素振りになりますが、
スイングスピードを上げる上で大事なことは、
ブンブン力を入れて振ることよりも、
コンパクトに振ることです。

コンパクトに振るのは、力を抜くというより、
バットの軌道をできるだけ小さくすることで、
そのためには脇を締め、体の回転を活かすことが大切です。

足を踏み込み、腰を回転させ、
ミートポイントまでバットを最短距離で運ぶ、
これを意識して素振りをすると良いでしょう。

 


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